TOKYO, Feb 9, 2022 - (JCN Newswire) - 三菱重工グループの三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社(MHIET、社長:梶野 武、本社:相模原市中央区)はこのほど、一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センター(コージェネ財団、理事長:柏木 孝夫氏)が主催する「コージェネ大賞2021」の技術開発部門における優秀賞を受賞しました。自家発電規模での再生可能エネルギー最大活用と周波数・電圧の安定性とを両立させた「EBLOX(イブロックス)」(注1)のトリプルハイブリッド発電システムおよび制御装置の開発が高く評価されたものです。
コージェネ大賞は、新規性・先導性・新規技術および省エネルギー性などにおいて優れたコージェネレーション(コージェネ:熱電供給)システムを表彰することにより、コージェネの有効性について社会への認知を図るとともにコージェネの普及促進につなげることを目的とした表彰制度です。2021年度の表彰式は、東京都千代田区のイイノホール&カンファレンスセンターで2月4日に行われました。
太陽光などによる再生可能エネルギー発電、安定電源(エンジン発電・燃料電池など)、蓄電池の3つを組み合わせた発電設備であるEBLOXは、MHIETが本社を構える相模原工場内の実証設備「トリプルハイブリッド発電所」として2019年に稼働しました。太陽光発電(PV:Photovoltaic)による出力が雲などの影響で瞬間的に大きく変動した場合に、蓄電池から変動を抑制するための入出力を行うことで出力および負荷の変化にエンジンで対応可能な点が特長で、蓄電池に慣性力を持たせるVSG(Virtual Synchronous Generator:仮想同期発電機)制御ロジックと、蓄電池容量を最小化するためのエンジンと蓄電池の負荷分担制御ロジックを有しています。また、蓄電池だけでなくエンジンや燃料電池を組み合わせることによりコージェネとして熱と電気の併給が可能で、エネルギー費用とCO2排出量の低減を同時に行うことができます。
MHIETは、蓄電池や自家発電設備などの分散型エネルギーリソース(DER: Distributed Energy Resources)を制御し、電力の需給調整に活用することを目指す経済産業省の「令和3年度 分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」(注2)に参画しており、DERとしてのEBLOX活用へ向けた検討・検証を行っています。
世界中には、電力会社の送配電網が行き届かないため簡便な自立型マイクログリッドを求める地域が多数あります。また、送配電網が行き届いた地域においても気候変動等の影響による地震や風水害などの災害対策として自立可能な分散型電源への期待が高まっています。さらに脱炭素社会の実現のために、できるだけ多くの再生可能エネルギーを適用したいというニーズもあります。
MHIETは今後、変動性再生可能エネルギーを安定化して組み込めるEBLOXをソリューションとして提案することで、三菱重工グループが戦略的に取り組むエナジートランジションによる将来的な低・脱炭素社会の実現を目指すとともに、社会課題の解決に貢献していきます。
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三菱重工グループについて
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