TOKYO, Mar 9, 2022 - (JCN Newswire) - NECの子会社であるNEC OncoImmunity AS(NECオンコイミュニティ、注1、以下 NOI)は、スイスとドイツを拠点とするバイオテクノロジー企業であるVAXIMM AG(ヴァクシム、注2、以下 VAXIMM社)のネオアンチゲン個別化がんワクチン事業を買収しました。本買収の財務条件は非開示です。VAXIMM社は、広範囲のがん関連抗原を対象に患者さんの細胞傷害性T細胞を刺激し、かつ、設計から製造まで迅速に行える経口投与型のDNAワクチン技術を保有しています。
本買収により、NOIはVAXIMM社のネオアンチゲン関連の特許およびノウハウと、その他の必要な特許ライセンスを取得し、主要なパートナー企業との既存契約を引き継ぎます。
2019年に両社は、ネオアンチゲン個別化がんワクチンの戦略的共同治験契約および出資契約を締結し、共同開発を行ってきましたが、今後はNOIが開発を継続します。VAXIMM社は、ファースト・イン・クラス(注3)の経口投与型T細胞活性化プラットフォーム技術および悪性脳腫瘍の一種グリオブラストーマ(膠芽腫)の治療薬として開発中の VXM01を含む他のすべての製品候補の権利を今後も保持します。
NOIのRichard Stratford CEOは、「本買収はNOIとNECに大きな変革をもたらすものと期待しています。これにより我々は、がんやその他の医療分野において、様々な治療への利用が期待できる魅力あるデリバリープラットフォームの権利を獲得しました。2022年中には重要なマイルストーンとなる、新たなネオアンチゲン個別化がんワクチンの臨床試験を行う予定です。我々は大きな市場性を秘めたアンメット・メディカル・ニーズ(注4)領域に焦点をあてて独自のAI技術を開発しており、本件によりこの重要な事業機会を具体化するのに必要な要素を揃える事ができました。」と述べています。
VAXIMM社のThomas D.Szucs取締役会長は「VAXIMM社のネオアンチゲンワクチン開発が、パートナーおよび出資者であるNECの強力な支援を受けて進んできていることに胸を躍らせています。Dr.Heinz Lubenauのリーダーシップのもと、この重要な事業を臨床試験段階まで進展させたことについてVAXIMMチームを称えたいと思います。より多くの治療選択肢を切望する患者さんへ新たな治療法をもたらすことを目標に、NOIがこの事業を臨床試験に進めてくれることを大変うれしく思います。」と述べています。
VAXIMM社のDr.Heinz Lubenau CEO兼共同創業者は「NOIはVAXIMM社のネオアンチゲンワクチンのさらなる開発と将来的な上市により患者さんを支援するために理想的な企業であると考えています。NECのネオアンチゲン予測AIプラットフォームを利用した我々の最初の共同プロジェクトは、ヨーロッパでの臨床試験開始の承認を受けています。NECが今後もVAXIMM社の革新的な技術に端を発するネオアンチゲンワクチンに資金や人材を投じることを大変喜ばしく思っています。」と述べています。
NECの西原基夫 執行役員常務兼CTOは「がんと感染症は、世界中で毎年何百万もの症例が報告される、最も深刻な医療上の課題です。NECのコアAI技術は個別化療法の開発に非常に適しており、がんや感染症の患者さんに有効な治療法を提供することに強くコミットします。VAXIMM社から本事業を獲得することで我々のAIで最適化した個別化療法をさらに発展させ、世界中の患者さんの健康改善に寄与できると確信しています。」と述べています。
本事業の獲得によりNECのネオアンチゲン創薬事業のパイプラインは拡大し、アンメット・メディカル・ニーズが高く、治療法が切実に必要とされる複数の領域に注力できるようになります。VAXIMM社のDNAワクチン技術は、弱毒化された安全で経口投与が可能なバクテリアワクチン株をベースに、患者さんの細胞傷害性T細胞を刺激して広範囲のがん抗原を攻撃するように改良されています。このプラットフォームは、個別化がんワクチンの迅速かつスケールアップ可能な製造を実現し、他の多くの治療法が直面する深刻な課題を克服できる可能性があります。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
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概要:日本電気株式会社(NEC)
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