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損保ジャパン日本興亜・SOMPOリスク・日立、半導体ベースの新型コンピュータを活用した損害保険ポートフォリオ最適化に関する実証実験を開始

TOKYO, Jan 8, 2020 - (JCN Newswire) - 損害保険ジャパン日本興亜株式会社(本社:東京都新宿区、社長:西澤 敬二、以下「損保ジャパン日本興亜」)とSOMPOリスクマネジメント株式会社(本社:東京都新宿区、社長:布施 康、以下「SOMPOリスク」)、株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、執行役社長兼CEO:東原 敏昭、以下「日立」)は、このたび、日立が開発した半導体ベースの新型コンピュータであるCMOSアニーリング*1の損害保険ポートフォリオ最適化*2への適用検討に合意し、本格的に実証実験を開始します。

3社は、本実証実験により、損害保険分野のビジネス課題である損害保険の保有リスクに関するポートフォリオの最適化に対するCMOSアニーリングの適用を検討し、インシュアテック*3(保険とITの融合)によるリスクコントロールの高度化を目指します。

1. 背景
近年、損害保険業界においては、国内外での地震や台風など大規模な自然災害の多発により、保険金支払いが増加し、自然災害を起因とした想定を上回る損失への対応が重要となっています。

損保ジャパン日本興亜及びSOMPOリスクは、かねてより、独自に開発した自然災害工学モデル及びポートフォリオ最適化技術を用いて、再保険*4など損害保険会社が保有するリスクを外部(再保険会社など)に分散する仕組みを効率的に活用し、自然災害リスクを適正に分散させ、安定した保険運営に取り組んできました。最適化計算結果は、保険引受業務や保有リスクの管理などに活用されています。

損保ジャパン日本興亜では、近年頻発する大規模自然災害に加え、海外事業拡大などの環境変化に伴い、同時に考慮すべき(最適化対象となる)保険契約数や保険スキーム数などが拡大し、より大規模で複雑な損害保険ポートフォリオ最適化のニーズが高まっています*5。

日立が開発したCMOSアニーリングは、従来型のコンピュータと比較して、組合せ最適化問題を250倍*6高速に解くことが可能であるケースが確認されており、保険分野をはじめ大規模なポートフォリオ最適化問題が求められる金融業界への適用が期待できます。

CMOSアニーリング活用においては、対象とする最適化問題をイジングモデル*7(CMOSアニーリングで解くことができる形式)の問題に変換する定式化が必要となります。3社は2019年4月から本取り組みの事前検討として、従前の損害保険ポートフォリオ最適化手法をイジングモデルに定式化が可能かを検証してまいりました。事前検証の結果、定式化が可能であることを確認できたため、本実証実験に取り組むこととなりました。

2. 実証実験の内容
本実証実験では、CMOSアニーリングの活用により、従来型のコンピュータでは扱えない、大規模で複雑な保険条件を考慮したポートフォリオ最適化の実現可能性を検証することで、日立の最先端技術を活用したリスクコントロールの実現可能性について検討します。

具体的には、従来型のコンピュータでは、月単位あるいは年単位の膨大な計算時間がかかる、大規模で複雑な保険条件を考慮した損害保険ポートフォリオ最適化問題について、CMOSアニーリングの活用により、許容計算時間内(例えば1日以内)で解くことが可能かを検証します。

3. 各社の役割
- 損保ジャパン日本興亜
最適化すべきポートフォリオ条件の設定

- SOMPOリスク
上記条件の最適化問題への落とし込み及び自然災害工学モデルによる推定損害額算出

- 日立製作所
イジングモデル定式化及びCMOSアニーリングを活用したポートフォリオ最適化

4. 今後の展開
今後、損保ジャパン日本興亜及びSOMPOリスクは、本実証実験を通じて、ポートフォリオ最適化におけるCMOSアニーリングの適用検討を進めてまいります。

また、日立は本取り組みをLumada*8のユースケースとし、CMOSアニーリングのさらなる性能向上と適用範囲の拡大を図っていきます。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2020/01/0108.html

概要:日立製作所

詳細は www.hitachi.co.jp をご参照ください。



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