TOKYO, May 31, 2021 - (JCN Newswire) - 三菱重工グループの三菱重工工作機械株式会社は、高精度・高能率を重視する新ホブ盤「GE15HS(High Speed)」と「GE25HS(High Speed)」を6月から発売します。世界的な脱炭素社会の実現に向けた動きを背景に、普及が加速する電気自動車(EV)やハイブリッド車の駆動を担う高精度歯車に対する自動車関連メーカー各社のニーズが高まっているのを受け、2004年の市場投入以来2,800台の出荷台数を誇るホブ盤GEシリーズに大幅な改良を加えたものです。
このうちGE15HSは、自動車・二輪車に多く用いられる最大直径150mmの歯車に対応し、工具を取り付ける主軸に高速・高トルク型ダイレクト・ドライブ駆動方式のモーター(注1)を採用して、主軸の最高回転速度を従来比3倍の6,000 min-1(注2)に高めました。また、加工ワークを取り付けるテーブル軸には、高能率加工に必要なスラスト荷重(注3)に対する高剛性と高速回転を両立した専用テーブルを搭載することで高能率加工を実現しました。さらに、超硬材の切削工具を使用した加工では歯車研削並みの面粗度Ra0.4以下を達成(注4)しています。熱処理前の仕上げ工程(シェービング加工)をなくした工程集約も可能で、生産性向上に貢献できます。
一方GE25HSは、自動車のディファレンシャルギヤなど大径ギヤ用に最大直径250mmまでの歯車に対応しています。高能率に加工を行うため、高速回転時の温度上昇による加工精度への影響を排除した高速ハイパワー主軸や、テーブルマスターギヤのバックラッシュ除去装置を標準採用した高剛性型テーブルを採用しました。また、主軸のモータートルクおよび主軸の最高回転数を従来比約1.5倍に高め、加工時間を42%削減(注5)。さらに、同社製切削工具の新素材・新コーティングと組み合わせることにより、切削速度400m/minを超える高速領域でも安定した量産加工を実現します。
自動車の電動化シフト、静粛性や燃費性能の向上、低コスト生産に向けた動きのなかで、高精度歯車の量産化に対する需要はますます高まってきています。三菱重工工作機械は、歯車工作機械と切削工具の両方を製作する強みを生かし、今回発売する2機種をはじめとした歯車工作機械の工程に応じたラインアップおよび小径から大径までの幅広いサイズ対応に併せて、高精度・高能率加工を実現する精密切削工具や加工ソリューションを提案することで、各種産業のモノづくりを総合的にサポートしていきます。
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概要:三菱重工業株式会社
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