TOKYO, Jun 22, 2021 - (JCN Newswire) - NECは、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井伊 基之、以下ドコモ)と、RAN(Radio Access Network)のインテリジェント化を実現するRIC(RAN Intelligent Controller)を共同で開発しています。両社はRICの活用により、RANの運用コスト削減や性能向上、消費電力削減などを目指しておりますが、NECはこうしたRICの可能性を紹介するデモを「MWC Barcelona 2021」のオンライン展示として公開しました。
O-RANフロントホールインタフェース仕様(注1)に準拠した装置は、異なるベンダー間でも接続が可能であるとともに多様なユースケースや回線構築のニーズに応じた最適かつ柔軟なネットワークの構築が可能です。さらに、AIを活用したRICによるインテリジェントな制御を導入することで、ネットワークをより高度化することが可能になります。
両社が開発を進めるRICにおいては、初期の取り組みとして基地局設定の自動化など主にRANの運用コスト削減に向けた活用を実現していきます。さらに次のステップとして無線リソースを自動的・自律的に最適化することでRANの性能向上を図り、ネットワーク機器の消費電力の削減などを実現していきます。
将来的には、制御周期を低速制御から高速制御へ、基地局単位からユーザ単位の制御へと段階的に高度化するとともに無線リソースとコンピューティングリソースなど異なる要素の制御を連動させた最適化を行います。超高速・大容量、超低遅延・高信頼、同時多接続の特性の最適化を行い、ネットワークのさらなる高度化を進めて多様なサービスを実現し、新たな価値の創造を目指します。
NECは、RIC機能を含めたOpen RANアーキテクチャのSMO(Service Management and Orchestration)フレームワークを網羅する、Open RANドメインオーケストレーションソリューションを提供していきます。このソリューションは、国内外で実績豊富なNEC子会社のNetcracker TechnologyのDigital OSS(運用支援システム)の技術を活用しており、RAN領域の計画・設計・設定・監視および最適化までのすべての運用業務を完全に自動化するために必要な、オーケストレーション、運用管理、および分析の各種機能を統合するものです。ネットワークオペレータがRAN領域の運用に必要な各種情報を一元的に統合し、ネットワーク状況を可視化することで、障害などの予兆分析を含む分析プロセスの最適化やリソースの最適化などを通じた、RAN領域のビジネスKPIの改善に貢献します。
両社は2018年から共同でOpen RAN の技術検証、実証実験など行い、その普及促進に取り組んでいます。また、2020年6月にはNTTとNECは資本業務提携を行い、その一環としてOpen RAN仕様の更なる普及促進を含めた5Gおよびその先を見据えた新たな国際競争力のある製品の開発および販売を目指しています。
NECは今後もドコモと共同でRICの開発を行い、5Gにおける様々な機能のインテリジェント化を実現していきます。さらに、両社が持つネットワークやAIに関する技術や知見を活用・融合し、インテリジェント化を含めたOpen RANソリューションをグローバルに展開していくことで、イノベーションを促進し、多様な5Gサービスよる社会課題を解決するエコシステムの実現を目指します。
「MWC Barcelona 2021」オンライン展示概要
NECはRICの機能を紹介するデモをオンラインで公開します。このデモは、5Gを高度化するための重要な要素技術であるMassive MIMO(注2)にRICを適用し、自動的にビーム構成を最適化することで、ユーザのスループットの向上と消費電力の削減が実現できることを動画で示します。
デモの名称:AI活用マッシブMIMOによるエネルギー効率の最適化
公開Webサイト(英語): https://bit.ly/35GFLzw
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://jpn.nec.com/press/202106/20210622_02.html
概要:日本電気株式会社(NEC)
詳細は www.nec.co.jp をご覧ください。
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