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NEC、データを暗号化したまま計算できる秘密計算ソリューションを提供開始

TOKYO, Jan 12, 2022 - (JCN Newswire) - NEC は、データを暗号化したまま計算処理ができる秘密計算技術において、お客様の用途に応じて最適な方式を提案できる、秘密計算ソリューションの提供を本日から開始します(注1)。NECは本ソリューションについて今後3年間で40システムへの提供を目指します。

近年、様々な分野でDXが急速に進んでおり、パーソナルデータや企業秘密といった企業が持つ機密情報を活用し、新たな洞察を得ようとする動きが高まっています。一方、他社へのデータ提供時など、機密情報の利活用には安全面で課題があり、情報漏洩や不正利用などへの懸念がありました。秘密計算は、セキュアな計算環境によって、データを暗号化したまま計算処理ができる技術です。また、機密情報の安全な活用に向けた技術として期待されており、Everest Groupの調査(注2)によると、秘密計算のグローバル市場規模は2024年に160-180億ドル、2026年に520-540億ドルと推定されるなど、今後も拡大が予想されています。

今回、NECが提供する秘密計算ソリューションは、データを乱数で符号化し、3つのサーバに分散して計算することができる秘密分散方式(MPC方式)と、インテル(R) SGX(注3)を活用したハードウェアのセキュリティ技術を使用し、サーバ上のセキュアなメモリ空間を利用し、計算することができるハードウェア方式(TEE方式)の2つの計算方式に対応しています。

MPC方式では、独自の開発支援ツール(注4)により、一般的なシステムエンジニアでもプログラミングが難しいとされていた秘密計算アプリケーションの開発を容易に行うことができます。また、NECの独自技術(注5)により、一部の処理において、実証実験を通じて約8000人分のゲノム情報を約1秒で解析するなど処理速度を高速化し、迅速なデータ分析が可能です。

TEE方式では、Intel社・Fortanix社と連携し、汎用性が高く、統計解析や機械学習など幅広い分野で使用されるプログラミング言語「Python」を用いて、容易に記述することを可能にしました。一般には難解とされていた秘密計算プログラミングの記述を容易に行うことができ、「Python」で開発された既存アプリケーションの流用が可能です。さらに、データ分析時にお客様が運用しているAIモデルを修正することなく、本ソリューションにそのまま組み込んで使用することもできます。

金融や医療・ヘルスケア領域などにおいて複数の企業がデータを持ち寄り、より安全性の高い分析を行いたいシーンではMPC方式を、パブリッククラウド上での既存の分析アプリケーションや学習モデルの利用など、分析者が様々な分析手法を試行錯誤したいシーンではTEE方式を使用するなど、お客様が活用されたいアプリケーションに求められる安全性や処理速度に応じて、最適な方式を提案します。

本ソリューションは、購買履歴や人流データなどをもとにした企業のマーケティング活動に活用できるほか、金融、医療・ヘルスケア、製造業、官公庁といった、膨大なパーソナルデータや秘密情報を扱い、組織外へのデータの流通が容易ではない分野においても、柔軟に活用できます。

NECは個人情報保護に配慮したデータ分析領域の事業拡大を目指しています。本ソリューションの提供を通じて、組織・業界を超えた安全なデータ利活用を支援し、データ活用機会の創出に貢献することに加え、秘密計算と連合学習(注6)を組み合わせた、より安全なAI作成・利活用に対応します。

概要:日本電気株式会社(NEC)

詳細は www.nec.co.jp をご覧ください。


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