TOKYO, Jul 17, 2019 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、自社創製の抗がん剤 「ハラヴェン(R)」(一般名: エリブリンメシル酸塩)について、「アントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤を含む2レジメン以上の化学療法歴のある局所進行性または転移性乳がん」の適応で、中国国家薬品監督管理局(National Medical Products Administration)より新薬承認を取得したことをお知らせします。
今回の承認は、中国で実施したアントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤を含む化学療法による前治療歴を有する局所再発性または転移性乳がんの患者様530人を対象とした、「ハラヴェン」とビノレルビンの有効性および安全性を評価する、多施設共同、非盲検、無作為化、並行群間比較、臨床第Ⅲ相試験(304試験)1の結果に基づくものです。本試験の主要評価項目である独立画像判定による無増悪生存期間(progression-free survival: PFS)について、「ハラヴェン」投与群はビノレルビン投与群と比較して統計学的に有意に延長しました(ハザード比0.80(95%信頼区間 0.65-0.98)、p = 0.036)。
本試験において、「ハラヴェン」投与群で発生頻度の高かった上位5つの有害事象は、白血球数減少、好中球数減少、AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)増加、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)増加、貧血であり、これまでに認められた「ハラヴェン」の安全性プロファイルと同様でした。
近年、中国では乳がんと診断される女性が増加しており2、2018年には約368,000人の女性が新たに乳がんと診断され、約98,000人の患者様が亡くなったと推定されています3。また、新たに診断された女性のがんのうち、乳がんが最も多いと報告されています3。
「ハラヴェン」は、ハリコンドリン系の微小管ダイナミクス阻害剤です。微小管の伸長(重合)を阻害・抑制する作用機序に加えて、非臨床研究において、腫瘍の血流循環を改善すること4、乳がん細胞の上皮細胞化を誘導すること、乳がん細胞の転移能を減少させること5など、がん微小環境におけるユニークな作用を有することが報告されています。本剤は、乳がんに係る適応で、これまでに米国、日本、欧州、アジアなど、65カ国以上で承認を取得しています。
当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざしています。中国においては、抗がん剤「レンビマ(R)」について、「全身化学治療歴のない切除不能な肝細胞がん」に対する治療薬として、2018年11月より発売しています*。今回の「ハラヴェン」の承認を機に、中国におけるがん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。
*「レンビマ」については、中国において、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の中国法人であるMSD Chinaと共同で情報提供を行っています。
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概要:エーザイ株式会社
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