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富士通:独Commerzbank社の研究開発機関main incubatorが「デジタルアニーラ」を活用し、証券の組合せ最適化について実証

TOKYO, Aug 30, 2019 - (JCN Newswire) - ドイツの大手銀行Commerzbank(コメルツバンク)社の研究開発機関であるMain Incubator GmbH(以下、main incubator:メインインキュベーター)は、このたび、富士通の量子現象に着想を得た組合せ最適化問題を高速に解く計算機アーキテクチャー「デジタルアニーラ」を活用し、カーリース契約の証券について、自社のローンポートフォリオを最適化する実証(PoC:Proof of Concept)を行い、有益な結果を得ることができました。

自動車メーカーは、流動資産の管理を最適化するためにカーリース契約を証券化して投資家に売却し、投資家は、これらの証券をリスクなどの特性ごとにカテゴリー分けし、銀行などと取引します。PoCでは、これらの発行された証券の最適な組み合わせを「デジタルアニーラ」で導き出し、将来の見込みについて有益な結果を出すことができました。

また、PoCでは、ポートフォリオの中から数千のカーリース資産についての最適化に重点を置きました。金額の制限や、多様なリスクを伴う特定資産の比率制限など、いくつかの規制を含む重大な要件を考慮して実施しました。

現在の標準的なプロセッサーでは、このような複雑な組合せ最適化問題の結果を導くには、非常に膨大な時間がかかります。将来、量子コンピュータは全ての組み合わせを同時に処理し、瞬時に結果を導くことができるかもしれませんが、その実用化までには数十年かかるといわれています。富士通の「デジタルアニーラ」は、デジタル回路を用い、量子現象に着想を得て開発されたもので、組合せ最適化問題を高速に解くことができます。main incubatorのPoCでは、実業務においてもそれが実証されました。

Main Incubator GmbH, Technology Expert, Augustin Dansiu氏のコメント
私たちはCommerzbankグループの研究開発機関として、ポートフォリオの最適化を実現するのに有効な技術かどうか検証するために富士通の「デジタルアニーラ」を選択しました。富士通の展示会「富士通フォーラム東京」で、「デジタルアニーラ」について初めて知り、その場で将来の技術として調査しました。その後、すぐに富士通とともにPoC実施に向けて動き、わずか1か月で私たちのお客様にとって効果的であるという素晴らしい結果を出すことができました。「デジタルアニーラ」がもたらすものは極めて有望であると感じています。

Fujitsu Central Europe, Vice President, Head of Financial Services, Wihelm Petersmannのコメント
「デジタルアニーラ」は、既存の業務プロセスを最適化する新たな可能性を開き、ビジネス変革を支援します。main incubatorとの実証は、将来の量子コンピュータの実用化を待たずに、現時点で複雑な組合せ最適化問題を即座に解決できるということを証明しました。PoCでは、実用的かつ迅速に有益なビジネス成果を得るとともに、新しい最適化の手段があることを示しました。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2019/08/30-1.html

概要:富士通株式会社

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